溝部 幸基 (みぞべ 幸基)

報告書・挨拶・祝辞・寄稿文等

議会白書(令和5年度版) ◎議会だより特集号(議会基本条例改正) ◎議会基本条例関連規定関係図

令和5年度渡島西部四町議会議員連絡協議会研修会研修報告(令和6年2月8日:知内中央公民館)   演題:「道南地域の公共交通の現状」渡島振興局地域創生部新幹線推進室長 大原 普 氏                             全国的に大きな課題となっている「地域公共交通体系の現状」について詳しく聞くことが出来ました。 道南地域における「鉄道、訪日外国人、函館空港国際線化、乗合バス、タクシー等」の現状・課題と取組み状況について詳細に説明を頂き、良く理解することができました。 特に、「担い手、移動の足」不足については、福島町にとっても悩ましい課題であり、改めて認識させられました。道南地域公共交通計画に示された、「路線バス利用者の減少」による経常収支率の悪化、高齢化による運転者数減少の厳しい現状については、福島町だけではなく広域的な視点で早急に取り組まなければならない緊急課題と認識しました。JR松前線廃止に伴う代替交通手段として函バスへ転換、初期投資への不合理な支援を限度とする約束も守られず、西部4町への助成負担が続いておりますが、厳しい現実の中で、函バスが総体で2億、木古内~松前区間で3,800万円の赤字という現実も考慮せざるを得ないと思慮いたします。 高齢化が急速に進む中で、効率的に「住民・地域の足」を確保する事は、至難の技であり、地域公共交通計画に示された「三方よし」の手法は、画餅となりかねませんが、実情を住民にしっかり伝え、共有して前進させなければならないと思慮しまします。懇親会で大原室長に御礼を申し上げ、同窓の函館西高の事や道庁が民間企業から登用するケースが多い事などを少し話すことも出来ました。

福島消防団出初式祝辞(R6.1.4)

あらためまして、新年あけましておめでとうございます。出初式が盛会裏に開催されますことを心からお祝い申し上げます。ただ今、表彰されました団員の皆様、誠におめでとうございます。健康に留意され今後とも益々ご活躍くださいますようお願い申し上げます。  団員・署員の皆様には、日頃から予消防活動に精励されております事に感謝の気持ちを込めまして敬意を表します。元旦の能登半島の地震・津波、2日の羽田飛行場の惨事は、穏やかな新年の始まりとはならず、災害への不安が募る暗い気持ちになってしまったのではと憂慮しております。地球温暖化が進行し、異常気象の局地的集中豪雨による洪水や土石流、竜巻の被害、地震も頻繁に発生、全国各地で毎日のように自然災害が報道されております。福島町も日本・千島海溝地震想定津波の避難対策特別強化地域に指定されました。防災計画を見直し、新たな防災対策の作成作業が進められております。過疎・少子高齢化が進み、老々介護・独居世帯が増加する町での災害対策は、不安を払拭することができない課題も多くあり、対処療法が中心となりますが、万全の体制をめざして、町づくりの基本である、「協働」、そして「自助」「互助」「公助」の認識をあらためて、徹底しなければなりませんし、災害に備えて、町民個々、家族、町内会、職場、団体、組織として、何をしなければならないのか、何ができるのかを考え、全体的な調整・対応を行政が、しっかり誘導していかなければとも思っております。地域に根ざした消防団の活動は、町民の協働意識醸成の模範となるものであり、中村団長を中心になお一層活動に精励され、町民の皆様の期待に応えていただきますようお願いを申し上げます。皆様にとりまして良い年になりますよう心からご祈念いたしまして、大変素地ですが祝辞とさせていただきます。       大変ご苦労様でした。 終わります。                                                                                                                                                                                令和6年 元旦 新年挨拶 「実感する政策提言」  福島町議会議長 溝部幸基          謹んで新年のお祝いを申し上げます                                               日頃から、議会に対し温かいご理解とご協力をいただき、心から感謝とお礼を申し上げます。    長く要請してきました「地方議会の役割」、「議員の職務」等の位置付けが地方自治法に明文化され、選挙費用の公費負担も実現し、地方議会・議員の活動環境は改善されましたが、昨年8月の改選では、残念ながら町議選挙としては初めて無投票となり、9名での議会構成でスタートとなりました。                 【各議員の公約(選挙公報)をホームページへ掲載しております。】                             新たな任期もまた、まちづくり・議会両基本条例の主旨を踏まえ、政策形成のできるだけ早い段階に議会・議員の意思を示し、提言する議会を意識し、計画・予算から決算・評価に至る各段階で政策の具現化を目指して、積極的な議会活動を展開してまいります。                                   令和6年度から始まる第6次総合計画については、常任委員会で主要施策の進捗状況評価・事務事業評価を実施、特別委員会の調査を経て、議会としての報告書を手交しております。                                                                                    施策の計画・提案・執行には、より慎重な精査と、説明・調整が必要ですし、性急な施策の執行は、町民の理解を得られません。議会としても、町民への議決責任・説明責任を果たすために、しっかり討議・提言し役割を果たしていかなければなりません。                                      町づくり基本条例、議会基本条例がスタートして14年が経過しました。                             両基本条例の実践課題は「住民・行政・議会の協働」ですし、協働の基本は、「伝える力」「聞く力」「つながる力」を互いに出し合い、行動(起動)することです。                                  議会としては、引続き町民の皆さんと情報共有できる機会を提供し、さらに「実感できる政策提言」を目指し活発な議会活動を実践してまいります。                                       今年も「町民と議員の懇談会」を2月2日から6日間、皆さんのお話を聞くことを中心に開催いたしますので、お誘いあわせの上、参加くださいますようお願いいたします。                           コロナ感染症も未だ完全収束とはならず、ワクチン接種が続いておりますし、インフルエンザの発症も多く、児童・生徒等、感染の低年齢化も懸念されます、引き続き「三密」を回避し、予防の徹底(手洗い・消毒・マスク着用等)を恒常化することが重要です。                                   町民の皆様のご多幸とご健勝を心からご祈念申し上げ、新春のご挨拶とさせていただきます。

令和5年度定例会12月会議開会挨拶(令和5年12月12日)                                     令和5年度定例会12月会議の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。                            11月4日、議会基本条例諮問会議から令和5年度の答申を受けました。基本条例見直しの行動計画推進については、適正に行われ、今後の方向性を「現状維持」とした内容に疑義がないとし、議会評価についても適正であり、「各種団体との懇談会」について、議会側から各団体へ呼び掛け積極的に開催されるよう望むとの内容でありました。                                             次期改選期に向けた課題であります、①議員定数、②議員の成り手不足、③議会改革の見直しについては、議会運営委員会で確認し検討を開始することといたしました。                              進捗状況に合わせ全員協議会に説明、意見を伺いながら集約して行く予定となっておりますので、積極的な提言を期待いたします。                                              11月29日開催の第67回町村議会議長全国大会はスローガンとして、                               ・地域の実情に沿った分権型社会の確立 ・地方交付税等の一般財源総額の確保充実 ・長期的な復興支援と災害対策の確立等を掲げ、                                          令和6年度予算編成にあたって、具体的な37件の要望を決議しました。                              多くの町村においては、長期的な人口減少、東京一極集中による過疎・少子高齢化、頻発する自然災害、諸物価の高騰等が深刻な問題となっております。                                      自主財源が乏しい中で、増大する役割に迅速・的確に対応しなければならない厳しい状況下で、諸課題解決に向け、議会の機能強化、多様な人材の参画を目指す環境整備に向けた強力な取り組み等も必要であるとし、我々議会人が、一致結束し、果敢に行動していくことを誓うと宣言しております。               「議会の機能強化、多様な人材が参画する環境整備」については、・政治分野の男女協働参画の推進・主権者教育の推進    ・地方議会議員の厚生年金加入 ・議員報酬の改善等8項目の具体的実現を目指し特別決議をしております。                                                          福島町議会としても、宣言・決議の主旨をしっかり受け止め、厳しい状況を勘案し、より一層研鑽に励み、町民の負託に応え、活発な議会活動を推進しなければなりません。                           師走となり、寒さも一段と厳しくなってまいりました。出席者各位には、お体ご自愛の上、本12月会議もまた、活発な討議が展開されます事を期待し、議事運営に協力をいただきますよう、お願い申し上げ、開会の挨拶といたします。

令和5年度渡島・桧山管内市町村議員研修会(令和5年10月16日)  溝 部 幸 基              【講演内容】                                              ①「地方議会とハラスメント」 朝日新聞ネットワーク推進本部次長 三島あずさ 氏        ②「ゼロカーボン北海道」北海道経済部ゼロカーボン推進局風力推進局長 西岡孝一朗 氏     【研修考察】                                          ①「地方議会とハラスメント」                                              地方議会・議員に対する報道は、政務活動費の不適切な活用、職員・女性議員へのパワハラに関することが多く、良好な評価の紹介は極稀だ。統一地方選の今年は、議員の成り手不足(女性・若者)の報道が例年より多く、取り組み実践の成果も紹介されていた。残念ながら福島議会は、初めて定数割れとなってしまった。今年の全国町村議長会正副議長研修会で「町村議会とハラスメント」との演題で初めて朝日新聞・三島さんの話しを聞かせていただいた。職員・女性議員への対応問題は以前から課題であったと思うが、研修会のテーマとはなってこなかったので、時宜に合った英断と評価した。その後、渡島議長会の役員会で渡島桧山議員研修会の研修テーマを検討の際に「三島さんの講演:議会とハラスメント」について紹介し、渡島側のテーマとして今回実現することとなりました。今までに取り上げることのない(取り上げづらい)テーマで、出席議員にとって身につまされる内容もあり、いつもの研修に比べ、神妙に聞いているような感じがした。残念ながら、相変わらず寝ている議員もおりましたが、「ハラスメント」を課題として考えなければならないことを少しは理解できたのではと思っている。タイミングよく、三島さんの随想(誰もが生きやすい社会のために、多様性ある議会を)が「地方議会人10月号:地方議会について考えたこと」に掲載されました。研修参加議員が事前に読まれて臨んでくれると理解の度合いもさらに深まったと思いますが、残念ながらほとんど読んで来ていないと推察される。 若者・女性議員の成り手不足問題が、次期改選期までの大きな課題となっている。「未来を若者の視点で自ら考える」「育児・教育・介護等を女性の視点で考える」等、自分たちの町の多様な課題を具体的に実現させるためには、様々な経験を持ち、年齢も性別も多様な議員が必要です。特に男女格差の是正は、難題であり現状では「クオータ制」など思い切った対策を取らなければ解消は難しいと思います。先ずは、ハラスメント条例の制定、若者・女性向け研修塾等の実施に取り組まなければならないことを確信する良い機会となりました。                                          ②「ゼロカーボン北海道」                                                 令和6年度からスタートする町第6次総合計画の基本視点としてSDGsを設定している。基本計画の各項目にSDGsの目標項目を貼り付け意識付けしているものと判断している。地球環境の維持に大きな影響を及ぼす気候変動対策として「ゼロカーボン」は重要な課題となっている。「ゼロカーボン北海道」の取組は、単に脱炭素ということだけではなく、北海道の経済と環境・社会の好循環を目指すことが重要であり、これまでと違って、次世代半導体(ラピダス)、データセンター等、再エネを活用する産業を積極的に集積していくとして、日本の将来に求められている多くの可能性・立地環境が北海道にあると強調されていた。                                                        町としてのこれまでの直接的な取組みは、「ごみ減量化」(生ごみたい肥化・一絞り運動・リサイクル等)、「街灯等LED化」等、種々あったが、結果として、人口減少下でもごみ取扱量は減少していない状況が続いている。6次計画のスタートを期して、あらためて町内会・各家庭・団体・町民一人一人の意識の醸成が重要であり周知徹底しなければ目標達成は難しく、議会としても引き続き所管調査事項として対応していかなければならない課題と思っている。

第41回南北海道駅伝競走大会歓迎挨拶(令和5年10月29日)

あらためまして、おはようございます。早朝からの大会参加、誠にありがとうございます。                   心から歓迎をいたします。                                                 小さな町で、始まったこの大会も、皆さんのご協力をいただきながら、多くのチームが参加する大会に育てていただきました。 これまで参加された皆さんにとって熱い感動と、良い思い出になってきたと思いますし、私ども、福島町の町民にとりましても、暖かい感動やたくさんの励ましをいただき、この大会が続けてこられたものと思っております。                                      感謝の気持ちを込めて心からお礼を申し上げます。                                           この大会は、北海道駅伝シーズン最後の大会となります。                                   残念ながら、関係機関の厳しい指導で、コースが大幅変更となりましたが、 今日は、絶好の駅伝日和となりました、しっかりウォーミングアップをして、 チームワークで、「心を一つに、タスキをしっかり、走りつなぎ」、それぞれの目標、栄冠を目指して走っていただきたいと思います。                     町民の皆さんの暖かい声援を受けて、元気一杯走っていただき、思い出に残る新たな感動が生まれますよう心からご祈念をいたしまして、簡単措辞ですが、歓迎の挨拶といたします。                         選手の皆さんのご健闘を祈ります。有難うございました。

秋の交通安全祈願祭・町民大会祝辞(令和5年9月21日)                       改めまして、お晩でございます。                                            秋の交通安全祈願祭、町民大会に参加をいただき大変ご苦労様です。                             日頃から交通安全運動の推進にご尽力を頂いておりますことにつきまして、感謝の気持ちを込めて敬意を表したいと思います。                                                一昨日ですか、また、高速道路の逆進で高齢者死亡のニュースがありましたし、ブレーキ、アクセルの踏み間違い、前進、バックの間違いでの事故も多く、私も、高齢者免許更新をして1年になりますが、あらためて安全運転をしなければとの思いを強くしております。                      最近は、キツネやシカに加えて熊が出没し国道を横断する町内のニュースも多く、早朝、夜間の運転には特に注意していただきたいと思っております。                                      北海道の交通事故件数は去年より多くなっており、少し心配しておりますが、平成15年から令和4年まで20年間交通事故死ワーストワン返上を続けております。                           道路網の整備、車両の改良等、安全を重視したいろいろな取組み、地道に続けてきた交通安全啓発運動の成果だと思いますが、新聞、テレビでは毎日のように、交通事故死が報道されております。飲酒、居眠り運転、暴走運転によるもの、わき見運転や、ちょっとした油断での事故等、依然として犠牲となるのは、交通弱者である子供たちや高齢者です。特に子供たちの事故は、大きな悲しみとして影響も大きく、私たち大人が守ってあげなければなりません。                          運転する方が交通安全の意識をしっかり持たなければならない事は第一ですが、家庭、地域、職場等、関係機関が一丸となって本日のような運動を積み重ねていく事が、交通安全運動の推進に大切な事だと思います。ご出席の皆様には、引き続きご尽力下さいますようお願いをいたします。             ご出席の皆様のご健勝と、事故、事故死がおきませんよう心からご祈念いたしまして、措辞ですが挨拶といたします。本日は、大変ご苦労様でした。

令和5年度福島町敬老会祝辞(令和5年9月16日:総合体育館)                            あらためまして、おはようございます。                             沢山の皆さんのご出席をいただき、盛会裏に敬老会が開催されますことを心からお喜び申し上げ、感謝と敬意の気持ちを込めて心からお祝いを申し上げます。                               皆さんにお会いでき大変うれしく思っております。                                この夏は、北海道内でも真夏日が44日も続き、福島も、今まで経験したことがない厳しい暑さでした。皆さん、体調は大丈夫でしたでしょうか? 温暖化が進み北海道でもエアコンを考慮しなければならないとして、町としても、来年度に向けて保育所・学校など全体的に検討することになっております。                                            新型コロナ感染症の規制が緩和されましたが、以前より感染状況の把握がわかりずらくなり、近隣町の発症状況等からもまだまだ安心できませんし、インフルエンザ発症の時期にもなりますので、油断なく、「手洗い・うがい・、マスク」の徹底を続けていただきたいと思っております。                何よりも健康が第一です、健康の秘訣は、あまりくよくよせず、明るく、楽しく、マイペースが良いようですし、よく食べ、よく働き、運動をし、よく寝ることと言います。特にしっかりと食べることが大切です。健康、長寿のために好き嫌いをせず、「ツルツル飲まずに、良くカメカメ」を思い出しながら、色んなものをしっかり食べていただきたいと思います。                             残暑まだまだ厳しい日が続いておりますが、稲穂も黄金色となり稲かりも始まりました、いよいよ秋となり、朝晩は、大変冷え込んでまいります、どうか風邪をひくことのないようお体をご慈愛いただきたいと思います。                                                    この後、暫くぶりに黒石八郎さんの漫談が予定されております、マスクをしておりますから遠慮なく口を大きく開けて、一杯笑って大いに楽しんでいただきたいと思っております。                    皆様のご健康を心からご祈念いたしまして措辞ですが挨拶とさせていただきます。                 おめでとうございました。 ありがとうございました。

令和5年度定例会9月第2回会議開会挨拶(令和5年9月12日開催)                 令和5年度定例会9月第2回会議の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。            本日は、改選後、議会構成を決めた9月1日開催の会議を経ての定例会であります。          私ども議員は、選挙戦の中で、町民に約束いたしました公約を実現するため、なお一層研鑚に励み、積極的な議会活動を実践し、町民の期待と信頼にしっかり応えていかなければなりません。      議会議員の役割は、二元代表制の仕組みの中で、しっかりと多様な住民の意見を吸収し、議会基本条例の趣旨を充分踏まえ、しっかり議論・討議をし、政策形成のできるだけ早い段階に議会・議員の意思を示し、提言する議会をさらに充実していかなければなりません。                 本9月会議は、各会計の決算等を審議する重要な議会でもあります。                決算については、審査特別委員会で審議することとなりますが、決算審査に合わせて示される事務事業評価については、施策や個々の事務事業が、効率よく、効果的に施行されているかを検証することを目的に、まちづくり基本条例に規定されており、第6次総合計画の作成・検討に入る大事な審査となります。議会としても、議会基本条例に重要な役割としてチェック機能の強化を規定、事務事業の計画精度向上、執行の適正化、政策形成過程の情報共有化を図る一環として、議員・議会の評価を示し、総合計画・新年度予算へ政策意図の反映を目指す大事な検証と位置付けておりますので、議員各位には、活発な討議が展開されますことを願っております。                                     祭りも終わり、秋模様となりました。例年にない厳しい暑さが続きましたが、朝晩は、徐々に冷えてまいりました。出席者各位には、お体ご自愛の上、本会議の議事運営に協力を頂きますよう、お願い申し上げ開会の挨拶と致します。

初議会での所信表明(議長を志す):令和5年9月1日   溝 部 幸 基                   議長選挙にあたりまして、一言、所信を述べさせていただきます。この度の選挙で、私は、・福島町の人口動態・財政状況と基金の状況、・町民・議会・行政の協働、議会と行政の在り方・見直し・検証しながら続いてきた議会改革の状況・第6次総合計画の検討が始まり、基本構想で示された2030年の人口推計を2645人としたことを踏まえ、この任期で、あらためて、議員定数・議会の在り方・議会改革全体の見直しに取り組み、町民の皆様に考え方を示す等のお話をさせていただきました。                                                                                                                                                                                                                                          町民の皆様からは、政策の意図・目的が、十分理解されず批判的な意見、将来を心配する意見、身近で具体的な問題の訴えや共に頑張らなければとの激励も多くいただき、あらためて、議会議員として、自分が何をすべきかをしっかり考えることが出来たと思っております。                              地方分権改革がスタートし、自主性・自立性を高める改革の推進へと展開、地方が自由と責任、そして自立と連携を自分達の判断で考えていかなければとし、さらに、一歩も二歩も進んだ状況になっておりますが、実態は、なかなか成果を実感できず、依然として非常に厳しい対応を強く求められている状況が続いております。                                             ゼロ金利政策の転換も難しく、国の財政健全化は依然として不透明な状況であり、外的要因による物価上昇、思うように上昇しない人件費、高齢化による医療費・社会保障費の伸び等々、家計への圧迫は厳しく、国債発行に頼る財源の不安要素を憂慮する識者から懸念の声も多く聞かれます。                     地方交付税・交付金をはじめ国や道などの財源に依存する状況からの脱皮は、難しく、依存財源約80%の実態を認識し、今後の町の経営を、熟慮していかなければなりません。                          今後、さらに厳しくなる地方自治体経営のためにも、3つの視点をあらためて意識し心掛けていかなければならないと思っております。                                                 まず1点目は、依存体質をなくし、福島の町の自律協働をしっかり意識し実践することが重要であります。                                                           2点目は、厳しい自治体間の競争を踏まえて、先行モデルに自ら挑戦・実践していく気概を持って臨まなければならないということであります。                                        3点目は、住民側の理解をきちんと得なければならないということであり、行政、議会、住民がきちんと考え方を共有するということであります。しっかりと現況を住民に説明し、理解していただけなければならないということであります。                                           大変厳しい状況ではありますが、住民、行政、議会が、それぞれの立場でしっかり役割を分担し、「自助・共助・公助」の基本をしっかり自覚しなければなりません。                                  合議制の議会の役割は、多様な住民の意見をしっかり吸収し、議論・討議することに尽きると思います。批判・牽制・修正・監視・検証を基本としながら、しっかりと議論・討議をし、政策形成のできるだけ早い段階に議会・議員の意思を示し、提言する議会をさらに意識していかなければなりません。 行政との協働はもちろんでありますが、町民の皆さんへ情報をしっかり伝え、共有し、単純に迎合することなく、理解し合い、協働することを肝に銘じ、議会基本条例に基づき、「分かりやすく、町民が参画する議会」、「しっかり討議する議会」、「実感できる政策を提言する議会」を更に目指して不断の努力を続けていくことをあらためてお約束し、所信表明とさせていただきます。                      皆様の温かいご支持をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。

二十歳を祝う会祝辞(令和5年8月13日) 福島町議会議長 溝部幸基

二十歳を祝う会へ出席の皆さん、おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます。新型コロナウイルス感染症が未だ終息できない中、開催を危ぶんでおりましたが、皆さんの元気な姿を拝見し大変うれしく思っております。今日の祝う会を契機に二つの事について是非考えていただければと思います。一つ目は、『命の大切さについて』です。今年もまた、先日のすすきの殺人事件、母親の友人を刺殺し警官を銃殺した事件、交際女子大学生を刺殺した事件などむごい事件が続き、けがれの無い嬰児の育児放置や虐待で死に至る悲しい事件等も毎日のように報道されております。高齢者の虐待、生活苦、中高校生のいじめに耐えられず、自らの命を絶つ悲しい状況も報道されております。要因は、単純ではないと思いますが、命を軽んじる行動は、あまりにも短絡的過ぎると思います。人生は、自分の思いどおりにならないことのほうが多いのですが、若い頃の失敗は学ぶことが多く、後々の貴重な体験となります。感染症の不安、物価上昇等々、社会情勢は厳しく、難題に直面する事も多いでしょうが、現実から逃避し安易な行動を取ることなく、問題としっかり向き合う勇気と気概を持って欲しいと思います。自分だけで生きてきているのではなく、両親・家族・友人など多くの繋がりの中で生かされている命の大切さを、今日、もう一度考えていただきたいと思います。                                  二つ目は、『戦争と平和について』です。                                             八月十五日は、第二次世界大戦の終戦記念日です。戦後七十八年。海外戦没者二百四十万人、半数近くの遺骨は、未だに家族の元へ帰ることなく不明となっております。広島平和記念公園の慰霊碑には「安らかに眠ってください 過ちは繰返しませぬから」と刻まれ、「核兵器は二度と使わない。使わせない」との誓いは、核廃絶平和運動の原点となっております。「核なき世界」の実現を改めて呼びかけ、核廃絶に向けた具体的な「行動計画」を採択した核兵器禁止条約締約国も六十八ヶ国となりましたが、残念ながら、日本は、依然として条約批准を拒絶し続けております。大戦の苦い経験を経て、唯一の原爆被爆国である事を意識し、平和を希求する日本国民の固い決意を込め、憲法の基本姿勢として、『戦争の放棄』を規定した日本の言動が、重要な意味を持つ状況は続きます。ロシアのウクライナ侵攻、軍事施設への攻撃のみならず、原発・一般住宅・商業施設等への無差別攻撃、そして、核兵器使用への言及は、世界中を震撼させました。無念の叫びもむなしく、罪無き子ども達、市民を巻き込む戦火は止む事無く続いております。人種、宗教、文化、思想、経済等々あらゆる点で違いを認め合い、互いに尊重しあいながら、意思の疎通ができる、平和な世界を目指す事をあらためて強く意識しなければなりません。どうか、皆さんの目線で『戦争と平和について』も考えていただきたいと思います。

皆さんのふるさと福島には、いつでもやさしく迎え、癒してくれる家族や友人、そして、地域の人達がおります。お盆と正月ぐらい福島に帰って、ゆっくり休んでリフレッシュしていただきたいと思いますし、若い皆さんの豊かな感性、多くの視点で学んだ情報を寄せていただければと思います。本日の二十歳を祝う会を契機に、無限の可能性を秘めた皆さんが、夢と希望をもって果敢に挑戦、大いに喜び、大いに怒り、大いに哀しみ、大いに楽しみ、多くの感動を体験し、自分自身の青春時代を悔いなく燃焼させ、大きく羽ばたく事を心からご祈念致しましてお祝いの言葉と致します。

戦没者追悼式「追悼の辞」(令和5年7月20日)   福島町議会議長 溝部幸基          大千軒の連峰から津軽の山々へ続く海峡の風景は少しずつ夏の青さを増し、今年もまた変わりなく皆様の記憶に残るふるさと福島を映し出しております。                                浜では、真昆布の収穫、ウニ漁が始まりましたが、イカ漁は、今年も魚影が薄く、朝の「イカ、イカ」の声もあまり聞くことができません。                                         乳白色の栗の花が満開、天候不順が心配ですが、畑に咲いたジャガイモの花も散り、田んぼの苗も、日に日にその緑を増し豊作が期待されております。                                     熊出没の話題もあり、いたずらキツネやタヌキとあわせて、シカの食害も多く、悩みの種となっておりますが、山鳥の鳴き声が響き、ツバメが飛び交い、セミやカエルも賑やかに鳴きだし、本州の梅雨にも似た蒸し暑さが続き、故郷・福島の短い夏がはじまりました。                               戦後78年を越え、今なお、遺骨を収集し、遺族を捜す努力が続けられております。海外戦没者240万人、半数近くの遺骨は、未だに家族の元へ帰ることなく不明の状態となっており、無念の思いを抱いて亡くなられた方々への遺族の心の痛みを消し去る事は出来ません。                       6月23日、沖縄市摩文仁の丘で沖縄全戦没者追悼式が行われ、つくば開成国際高校3年生平安名 秋さんの「今、平和は問いかける」と題する「平和の詩」が朗読されました。「礎に刻まれた兄にそと触れるおばぁの涙は私をあの日へといざなう」と始まり「おばぁの涙と摩文仁の丘に永遠に灯る平和の火は、平和とは何か、私達にできることは何かを問いかける」と続き、かけがえのない人達を決して失いたくないから、先人達が紡いできた平和を世界に届け、平和を創り沖縄の真心を守っていきたいと綴られておりました。                                                    沖縄八重山地区で戦争マラリアにより、なす術もなく三千六百余名の命が絶たれた状況もテレビで紹介されておりました。戦争に直接参戦した兵士のみならず、戦禍を避けるすべもなく巻き込まれた多くの市井の人々の尊い生命を奪い、残された多くの人の心をも深く傷つけた戦争の悲惨な事実は、忘れてはならず、けっして繰り返してはならず、脳裏に強く記憶し、後世に伝え続けなければなりませんが、悲惨・冷酷な事実を忘却し、専守防衛を踏み越え、軍備増強を推し進めようとする傾向も懸念されます。「核なき世界」の実現を改めて呼びかけ、核廃絶に向けた具体的な「行動計画」を採択した核兵器禁止条約締約国も68ヶ国となりましたが、残念ながら、日本は、依然として条約批准を拒絶し続けております。                                            大戦の苦い経験を経て、唯一の原爆被爆国である事を意識し、平和を希求する日本国民の固い決意を込め、憲法の基本姿勢として、『戦争の放棄』を規定した日本の言動が、重要な意味を持つ状況は続きます。                                                        私どもは、ここに、平和を願い、ひたすら家族の幸せを願いつつ散華され、故郷福島を見守る皆様にあらためて思いを馳せ、恒久平和の実現に努力を傾ける事をお誓いいたします。                       御霊の平安をお祈りし、ご遺族の皆様のご多幸を心からご祈念し、哀悼の真を捧げ、追悼の辞といたします。

全道町村議員研修会報告書          福島町議会議員 溝 部 幸 基          1 研修日時  令和5年7月4日(火) 午後3時~午後4時30分                 2 研 修 先  札幌市 「札幌コンベンションセンター」                     3 研修目的  令和5年度北海道町村議会議長会主催議員研修会                  4 研修成果(考察)                                     「ウクライナ危機後の世界と日本」 ひょうご震災記念21世紀研究機構 理事長 五百旗頭 真 氏     最近、近所のおばさんたちから今まで話題にもならなかった「日本も核を持つべきでは」などと話しかけられたり、「ウクライナについて講演して欲しい」と要請があり、コロナ禍に拘わらず多くの市民が真剣に聞きいろいろな質問もあったり、世界中を震撼させたロシアのウクライナ侵攻で日本人の「安全・防衛」に関する意識が大きく変わってきている。                      今後の日本の安全保障・防衛について、次の4点の考え方があるとして、

  • 我が国は平和主義に徹し軍備は持つべきでない
  • 備えは必要だが、専守防衛に留めるべき
  • 今日の軍備水準の上昇から、専守防衛では守れないので、反撃能力を持つべき
  • 周辺国に劣らない、軍備力を持つべき

民間会社の社員研修会で尋ねると③、④が多かった。                           会場でも出席議員に問いかけたが、③が多かったと感じた。                               朝鮮戦争でのソ連スターリン・死亡、アメリカアイゼンハゥワー大統領の介入経過を詳しく分析し、終息には、双方が戦争の勝利を確信できなくなることか、米中が合意し本気で仲介するかより可能性が考えられないと指摘していた。                                             毎日、頻繁に報道される内容が、要因・経過・課題と一定の整理ができた感じがした。             長く自民党政権の外交・安全保障・防衛力等の政策形成に係わり、防衛大総長に就任して来たことが理解でき、幅広く提言をしてきたと推察される。                                       ロシアのウクライナ侵攻については、スターリン時代のナチスドイツの侵略時の戦争と違い、同一民族であるウクライナをナチスドイツが侵略していると偽り、不穏当な事象について、常に偽り、責任を転嫁する手法は、プーチンこそがナチスヒットラーであると感じている。                          ロシアのウクライナ侵攻と合わせて、北朝鮮の長距離弾道弾発射、中国の台湾対応・尖閣諸島領海侵犯等々、北朝鮮は問題外だが、残念ながら、理不尽と思わざるを得ない中国・ロシアの言動も、凡人には理解しがたく、日本の安全保障にとって不安定な状況は続きますが、拙速な行動は慎み慎重に対応すべきと思慮します。                                                   毎年、戦没者追悼式で「追悼の辞」を捧げております。                                   特に、第2次世界大戦の苦い経験を経て唯一の原爆被爆国であることを意識し、平和を希求する固い決意を込め、憲法の基本姿勢として「戦争の放棄」を規程した日本の言動が重要な意味を持つこと、沖縄の戦災マラリアのように戦火を避けるすべもなく巻き込まれた多くの住民の犠牲を忘れてはならず、繰り返してはならず、悲惨・冷酷な事実を後世に伝え続けなければならないと訴えております。    動揺しがちな気持ちをさらに確認する良い機会となりました。                

令和5年度定例会6月会議開会挨拶(令和5年6月21日)                          令和5年度定例会6月会議の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。                          6月15日、開催された第74回北海道町村議会議長会定期総会の決議は、雄大な自然に恵まれた北海道は食糧供給、水源涵養、国土保全、脱炭素など住民生活にとって欠かすことのできない役割を果たすとともに、地域資源を活かした産業を創出し地域に根づいた豊かな伝統文化を育んできた。       少子高齢化による人口減少・担い手不足、世界情勢の変化による生産資材の高騰、コロナウイルス感染症の影響もあり、基幹産業である農林漁業をはじめとする地域経済・住民生活は厳しさを増している。 われわれ議会人は、これらの課題解決のため、住民の代表たる責務を自覚し、清新で活発な議会活動に努め、持続可能なまちづくりのため、住民の負託に応えなければならないとして、

  • 議会機能の強化、多様な人材が参画する環境整備
  • 地方創生・地方分権の推進、地方財政基盤の確立
  • 防災・減災対策の強化、国土強靭化の推進
  • 地域の特性を踏まえた持続可能な地域社会の実現等

15項目の決議と14件の地区要望事項を北海道町村議長会の総意として採択致しました。       5月8日、地方議会の位置付け、議員の職務等を明文化する地方自治法の改正が公布され、 議事機関としての地方議会の役割・責任、議員の職務等の重要性が明確化されました。            全国三議長会が、地方制度調査会等で最重要課題として繰り返し強く訴えてきた成果であり、「議会への住民の理解」「議員の重い責任の自覚」「多様な人材の議会参画」と時代にふさわしい議会・議員の在り方を目指す指針となります。                                 福島町議会としても、厳しい現況を受け止め、議会活動の重要な視点として、「わかりやすく町民が参画する議会」・「しっかりと討議する議会」・「町民が実感できる政策を提言する議会」を意識し、課題解決に向けて行政としっかり対峙し、より住民の側に立って活動することが、議会・議員の責務であるとの認識をさらに深めていかなければなりません。                                     出席者各位には、本6月会議の議事運営にご協力いただきますようお願い申し上げ、活発な討議が展開されますことを期待して開会の挨拶といたします。

福島消防団総合訓練大会祝辞(R05.6.11)

おはようございます。早朝からの訓練大会参加大変ご苦労様です。                     ただいまは、堂々の隊列行進、頼もしく拝見させていただきました。                              総合訓練大会が、盛会裏に開催されます事につきまして、心からお祝いとお喜びを申し上げます。                 全国的には減少傾向にありますが、2100を超える消防団、78万人を超える消防団員の皆様が、「自分たちの地域は、自分たちで守る」との郷土愛をもって活動を続けております。福島消防団の皆様が、日頃から予消防活動に精励されております事につきまして感謝の気持ちを込めまして敬意を表したいと思います。                                                        全国的に防災防火対策の効果で減少傾向にあるとはいえ、火災発生、集中豪雨など風水害の報道が毎日のようにあり、災害弱者であるお年寄りや子どもが犠牲になる報道も多くあります。幸い当町では、大きな災害もなく安堵しております。皆様方の努力の成果と思っております。                         災害対策としては、施設整備などのハード対策、情報収集等のソフト対策も大事ですが、自分たちが、どのような危険と共存しているか、どんな危険が自分たちの周りにあるのかを知っておくことが大切ですし、その事を知らせる事、教え・伝える事が必要であります。                                いざという時の防災意識の高揚には、地域の連携、人と人のつながり、地域コミュニティーを大切に育てなければなりません。 このような意味からも、地域に密着した消防団の役割は、ますます重要になってまいります。                                                          どうか、中村団長さんを中心に尚一層消防団活動に精励され、町民の皆様の期待に応えていただきたいと思います。                                                      6月25日には、八雲町で渡島総合訓練大会も開催されます。                                       本日の大会が、実りあるものとなりますよう、心からご祈念申し上げまして大変措辞ですが祝辞とさせていただきます。                                                          元気に頑張ってください。ありがとうございました。終わります。

「行政・議会・自分(議員)の常識に疑いを持つことから」(地方議会人5月号寄稿掲載)                                                                                北海道福島町議会議長 溝部幸基

(次期改選期に向けた近況)                                 2月9日、6日間・17会場で開催した「町民と議員の懇談会」が、無事終了、コロナ禍の中でも中断することなく継続でき安堵しました。議会活動の説明中心から、車座になって町民の話しを聞くことへ重点を置いた懇談会の手法に慣れてきたこともあり、皆さんから多岐にわたる意見を頂きました。町行政側へも実施報告書を手交し、課題等については、今後、議会として調査することになります。特に、次期改選(本年8月選挙)に向けた「議員定数・歳費」については、厳しい意見もありましたが、概ね議会だよりに示した議会基本条例諮問会議の答申案(定数10名維持、歳費は基準額を特別職の平均額から町長報酬として、その30%)についてご理解が得られたと判断し、6月定例会提案に向けて所定の手続きを進めることとなりました。

人口減少下、今後の「議会活動と定数の在り方」については、次期体制の中で引続き検討すべき課題と捉えており、なり手不足対策としては、「議会の役割」「議会と行政の仕組み」が良くわからず「敷居が高い、改めて周知・発信して欲しい」等の意見もあり、気軽に参加できる機会をさらに積極的に提供していかなければと思っております。

(「開かれた議会づくり」三つの視点)

  • 議会の主役は、議員:二元代表制としての議会の役割は何か、議会の主役であることを自覚し、行政依存・追認から脱皮し、主体性を持って議会の意思決定をするにはどうしなければならないかという視点。                                        ・行政の諮問機関から議員撤退 ・事前協議の原則中止(開催の際は、本会議場でビデオ配信し、参画を認める)・不当要求行為防止条例制定(働きかけの取り扱い方針を議会決議→町政への働きかけの取り扱い要綱を行政側が策定→議会が防止条例を提案→倫理条例を制定)・議長から改革情報の発信(町広報へ年頭所感、定例会開会挨拶、懇談会等)
  • 住民が参画する議会:議員を選挙する住民の意向を行政に反映させる住民参画の視点。議会活動を理解してもらうために情報を共有するという住民の側に立つ視点。             ・会議の原則公開(参画機会の拡充)・取締る傍聴規則→歓迎する規則→参画する条例(議員を選んだ町民を取締る規則で良いのか。写真、ビデオ撮影容認。幼児、子どもの帯同を認める。)・参画者へ議案(資料)を配布し審議内容がわかりやすくした。・住民懇談会の積極開催(情報を共有し住民意見をしっかり聴取し行政へ反映。)・選挙公報の発行(候補者一人八百枚の選挙用はがきを申し合わせで自粛し、候補者全員の公約を掲載し全戸配布。経費節減)・議会、議員の評価制度導入(議会、議員活動を知っていただく。一年の活動を振り返り問題点を整理し、総括的な反省を踏まえて次年度の目標設定をする。)・夜間、休日議会の開催(三月会議の夜間議会で一般質問。初議会は曜日に関係なく任期初日に開催。前回は土曜日)・議会ホームページ開設、議会白書発行・議会研修会(講習会)への住民参加
  • 変化を恐れない議会:地方分権改革、三位一体改革、地方創生改革、市町村合併等々、国全体が大きく変動している社会情勢の中で保守的な議会・行政も、常に変革し続けなければならいという自己改革の意識を醸成するための視点。

この三つが常に改革を心掛ける福島町議会の基本姿勢を示す視点で、全国の先進事例を参考にしながら「気がついたことから・できる事から」を合言葉に現行法でできるものから順次取り組んできました。 町民に見えやすい町政の「計画・執行」部分を担当する行政に比べ、「決定・監視・検証」する議会の活動は、町民に見えづらく,解りづらい仕組みになっている。歓迎する参画条例、議会だより・議会HPの開設・諮問会議・懇談会と情報共有するための努力はしてきたつもりですがあまり成果は見えなく、議会や議員のことがよく理解されない状況が続きます。

調査段階での討議・提言による議会の意思の反映は多くの場面でありました。

・公共下水道計画の中止(総事業費百三十億、起債五十億、基本計画作成後中止)

・温泉ホテル構想の中止(町営で宿泊百人規模。計画段階で議会調査を経て中止)

・財務システム更新でのプレゼンテーション実施(約四千万円コスト削減)

・選挙の平日投票(百七十万円人件費削減、選挙期間に土・日を挟み期日前投票を徹底)

・町づくり基本条例早期制定(一般質問・所管調査、年頭所感等で策定を促がす)

・情報公開の充実(議会HPの先行改善により、刺激を受け町HPも充実してきた)

・火葬場建設費の抑制(常任委の所管調査から特別委設置、規模縮小一億一千万円削減)

・合併問題の対応(任意合併協議会の段階から特別委設置、合併破綻後に議会主催で住民説明会を開催し破綻に至る経過、自律判断、議会改革等を説明し意見交換)等いずれの段階でも、行政が町民に向かって、議会のお陰でこれだけ節減されました、良くなりましたと話されたことはありませんでした。隣町との合併をせず、自立の道を選択、厳しい状況の中で財政破綻を回避することに一定の役割を果たしてきたと思いますが、町民に解るよう議会が主体性を持ちはっきりと対論・修正案等を示すことが少なかったとも思います。

(改革への思いを込めて)                                  平成十九年六月、改選を前に総括的な議会報告を兼ねた町民懇談会を開催。「開かれた議会づくり」の課題と合わせて、議会基本条例施行に向けて十九項目のタイムスケジュール(資料①)を示した。  議会基本条例の前文には、「開かれた議会づくり」の集大成として、決してこの改革を後退させないとの強い思いが込められており、合議制の議会と独任制の町長が緊張関係を維持しながら、政策をめぐる立案・決定・執行・監視 (評価)における論点・争点を明確にし、善政を競い合うとして、不断の努力を続けることを約束しております。善政のイメージは、先ず、行政を追認してきた今までの議会活動について、全てを否定する訳ではありませんが、「結果責任」としてしっかり認識し反省することだと思います。その上で、議会として、議員として「役割分担」する事をしっかり意識し、町の未来を展望し、未来へ挑戦する「協働の町づくり」へと行動(議会活動)する事と考えております。基本条例を作ることが目的ではありません、町づくり基本条例と議会基本条例の目的達成のための実行課題は、「住民・議会・行政の協働」です。両基本条例の実践で過去の手法を反省し、如何に住民の意識を高め、単なる受け身の参加から積極・能動的な参画・協働へ結び付けることができるかが重要です。            議会基本条例では、「わかりやすく町民が参画する議会」「しっかりと討議をする議会」     「町民が実感できる政策を提言できる議会」を重要な視点(資料②)としており、批判、牽制、検証・評価を基本とし、しっかりと議論・討議をし、政策形成のできるだけ早い段階に議会・議員の意思を示し提言することを意識し、計画・予算から決算・評価に至る各段階で政策の具現化を目指して積極的な議会活動を展開しております。常任委員会活動を重視し、所管調査として時宜に合った課題に取り組み、論点・争点を明確にした提言を町長に手交することが特徴となっております。

(常識に疑いを持つことから)                                「議会が無くなって困りますか」「議員はなぜ必要なのか」と問われて明解に答えられる議員はどれだけいるだろうか?                                      議会・議員に関するテレビや新聞の報道は、相変わらず悪い事ばかりで、頑張って活躍し ているという話は殆どない。公共事業への不当介入、政務活動費の悪用、ハラスメント等々、批判されて当然の醜態が続き、結果、いつまでたっても住民の信頼は回復されず、議会活動に対する疑心暗鬼は払拭されず、「議員定数削減」、「報酬削減」の声は収まらず、「議会不用論」まで出てくることになってしまう。長い年月をかけて定着した悪しき慣習は、改革しようとする議員の自律心を育てる事無く、利益誘導を期待する企業・住民に迎合し、行政の追認機関に甘んじ、改善できずに蔓延した状況が長く続く結果となってしまう。慢性化した体質は、相当の覚悟を決め時間をかけて真剣に取り組まなければ治癒できない難病で、一朝一夕で改善することはできない。議会改革へ真面目に、真剣に取り組み挑戦しても大きな抵抗を受け遅々として進まずその得体のしれない壁を破ることができない状況がまだまだ続いている。この事は、背景は多少違いますが、実際に「開かれた議会」を目標に議会改革に取り組んできた実感でもあります。                                       地方分権時代にあっての地方制度は、画一的なものではなく、地方自治体にとっての選択肢を可能な限り多く設定することに意義があると思いますが、じっと受身で待つのではなく自ら主体的に、完全な自治体として「自由と責任」を持った真の地方政府を目指した改革を覚悟し、議会・議員としても、今なすべきこと・できることは、すぐにでも実行しておかなければなりません。行政・議会という超保守的な組織を改革することはまだまだ至難の業ですが、自分を変えることは可能だと思います。議員として、先ずは、「行政・議会そして自分(議員)の常識に疑いを持つこと」から始める事を提案します。

令和4年度定例会3月会議開会挨拶(令和5年3月8日開催)                                  定例会3月会議の開会にあたり、ご挨拶を申し上げます。                                   長く猛威を振るった新型コロナウイルス感染症も収束する気配が見られ、法的位置づけを季節性インフルエンザと同等の「5類」へ段階的に移行する対策案を示すとしておりますが、引き続き「新生活習慣」として「手洗い・うがい・消毒」の連行、集会等の換気・空気清浄を心掛けるよう注意を払って対処していかなければならないと思慮いたします。                                       今年度の「町民と議員の懇談会」は、町民の皆様のご協力を頂き、例年通り無事終えることが出来ました。意見を聞くことへ重点を置いた懇談会の手法に慣れてきたこともあり、皆様からは、多岐にわたる意見を頂きました。町側へ実施報告書を手交し、課題等につきましては、今後、議会としても調査することとなります。                                                         特に、次期改選に向けた「議員定数・歳費」については、厳しい意見もありましたが、概ね議会だよりに示した諮問会議答申案について、ご理解を得られていたと判断しております。人口減少下、今後の「議会活動と定数の在り方」については、次期体制の中でさらに引き続き検討すべき課題と捉えております。                                                          なり手不足対策としては、「議会の役割」「議会と行政の仕組み」が良くわからず「敷居が高い」等の意見、あらためて、周知・発信してほしいとの意見もありましたので、気軽に参加できる機会を積極的に提供していかなければと思っております。                                          今、3月会議は、町政執行方針に示された重要案件に係る各会計の新年度予算を審議する重要な議会であり、活発な議論が展開されます事を願っております。                                    政策については、行政評価に繋がる事を意識し、計画精度を高める努力が必要であり、予測される厳しい財政状況を充分配慮、予算の目的・算定根拠を明確にし、理解を得て共通の認識を持つよう努めることも大切です。議会・行政ともに政策の過程をさらにわかりやすく町民の皆様に示していくことも配慮しなければなりません。                                             町づくり、議会両基本条例に基づき、町民との協働のまちづくりを目指す、行政・議会は、公正・公平を肝に銘じ、町民の模範となるよう規律を遵守、情報を適確に発信し、共有することもあらためて心掛けなければなりません。                                                議会としても、町民の負託に応えるため一層研鑽に励み、課題に向かって着実・果敢に活動を続けていかなければならないと思っております。                                         昨年に比較し降雪量も少なく、啓蟄も過ぎ、日中は4月並みの気温が続き風も緩み、桜前線が話題となる時節となりました。                                                     出席者各位には、健康に留意され、お体ご自愛の上、本定例会の議事運営にご協力いただきますよう、お願いを申し上げ開会の挨拶といたします。

西部四町議会議員連絡協議会研修会:令和5年2月16日(木古内中央公民館)             「DXと地方創生について」~未来のまちづくりは教育・人づくりから~:藤沢義博 木古内町教育長   演題「DXと地方創生」に始まり、「Society5.0」「VUCA時代」「OODAグループ」「Web1.0→3.0時代へ」「デジタライゼーション/DX」……と続く。                        新製品を相手の理解力に配慮せずテンポ良く?自己満足するセールスマンのように流暢に説明が続いた。なんとも証言しづらい憂鬱さを感じる時間であった。                                 木古内の子どもたちが、どう育つのか、大人たちが、どう変幻するのか?・・・・。                         会場が寒く、うたた寝もままならなかった諸氏の心にどう響いたのか?・・・・。                        どう報告書をまとめたらと悩んでいると、まさしく、自分の心境を証言してくれている記事が見つかったので、時代に遅れたアナログ人間?として、ため息交じりの反省を込めて、記事を紹介して報告書に代える。                                                         北海道新聞:「今日の話題」欄でコミックエッセー「デジタル原始人☆川原泉」が紹介されていた。 「デジタル原始人」                                                   「日本語で話して」。いら立ちで唇をかみつつ、そう言いたくなることが最近増えている。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(中略)                      「デジタル原始人」こと川原さんの行動は、冒頭の「日本語で―」のみならず、一つ一つが心に突き刺さる。教えてくれる人はいるが、その言葉はカタカナだらけの「謎の呪文」。理解不能なのに「わかりましたね」と問われ、うなずく場面は自分を見ているよう。                                 最も響いたのは、当初はあきれ顔だった福田さんが、川原さんが「異世界で言葉の通じない孤独」を抱えていたことに気付く場面だ。私を含め、多くのアナログ人間が感じるデジタルへのいら立ちの原因は、自分だけが言葉が分からない孤独、疎外感だったのかも。急速な社会のデジタル化も、突然、「異世界」に放り込まれたという感覚に近い。                                 デジタル化は止められぬが、せめて専門用語をかみ砕き、説明する労が必要と思う。誰かを孤独にしないためにも。

道町村議長会「議会時報616号」寄稿(令和4年12月20日)                    「自らの議会改革を」    福島町議会議長 溝部幸基 

地方制度調査会の答申が報道されている。地方自治体には少子高齢化・人口減少・持続可能な地域づくりなど厳しい課題が山積し。民意を集約し、実情に沿った対策を提示すべき地方議会の役割はますます重くなっており、なり手不足に関連し、性別・年齢構成の面で多様な人材の参画が求められるとし、自らの議会改革が重要としている。                                                 なり手不足の解消に向けた努力は極めて重要でありますが、まだ、まだ町民から全幅の信頼を得ているとは言い難く、さらに自助努力の姿勢を示し、個々の議員が実のある議論を実行する自己改革も断行しなければ、存在意義を問われ続けられると認識しなければならない。議会側が思うほど住民は行政や議会のことが分からないのが実態で、もっともっと情報を発信し、住民と意見交換をする機会も創っていかなければと思ってもおります。                                             次期改選に向け議会基本条例諮問会議から、議員定数は、二常任委員会の役割を重視し現状の十人を維持、議員歳費については、現状の算定方式(福島方式)を基本とし、なり手不足対策等の視点から増額を検討し、町民の理解を得るべきとの答申を頂き、議会としては、全員協議会・議会運営委員会を経て特別委員会を設置し方向性を決定、町民の皆様に説明する機会を設定することとなっております。「住民自治」とは、地域の事は地域の人々が皆で考え、責任を持って決定する事。議会・行政・住民がそれぞれの役割、責任を自覚し実践することが重要であり、国の主導による一律の改革だけではなく地方から積極的に声を上げていくべきであり、まずは、個々の議会が「気が付いたことから、出来ることから」を着眼点に住民が納得する自らの議会改革を積極的に進めていくべきと思っております。

町表彰式祝辞(令和4年11月7日:福祉センター)                                                                                  秀峰千軒岳から吹く風も日に日に冷たさを増し、晩秋の様相を深める今日、各界の皆様のご臨席をいただき、ここに、令和四年度福島町表彰式が開催されるにあたり、一言、お祝いを述べさせていただきます。 ただいま、功労表彰、顕功表彰、並びに善行表彰を受賞されました皆様、誠におめでとうございます。 心よりお祝いを申し上げます。 受章されました皆様には、それぞれの分野で、当町進展のため、誠心誠意精励されご貢献を頂きました事に対し、感謝の気持ちを込めて心から敬意を表します。皆様方の日頃からの地域に根ざした惜しみないご尽力の積み重ねが、地域に共鳴し、大きな勇気を与え、今日の福島町の大きな支えになってきたものと確信いたします。国政は、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、回復基調にあった景気も大きく後退し、地方は、さらに厳しく、異常気象による度重なる自然災害の大惨禍、大震災の傷跡、原発事故への対応、少子高齢化が急激に進行する中での福祉対策の苦悩等々、依然として不安を払拭できず、各分野での動揺がなお続いております。  さらに、地方分権から地方創生へと、地方に多様な選択を容認するが、財源や政策を含め自立と自主性を主体とした地域間競争を強く求める厳しい状況はなお続きます。町づくり基本条例・議会基本条例を基に、町の未来を展望し、果敢に挑戦するための実行課題は、町民・行政・議会が「互いに共鳴する協働」であり、政策を作る過程にどう関わり、役割をどう分担し、実行していくかが重要であります。「地方自治の本旨」は「自分のことは自分で決めるという自己決定」の延長線上にあると言います。  福島の町の身の丈にあった仕組みを自分たちで協働して作用させる事であり、私たちの町の事を、自ら考え、自ら参画・決定していく事であります。この事を明確に自覚し、それぞれの分野で知恵を出し合い、力を出し合い、支え合い、勇気と英断をもって引き続き町づくりに取組んでいかなければなりません。私達の町、福島には、私達が誇れる歴史があり、伝統があり、文化があり、そして永々と築きあげられてきた、私達の町の暮らしがあります。それをしっかり引き継ぐ、その事が未来の福島へ夢を託す子供達への私達の責任でもあります。このような意味からも、晴れの表彰を受けられました皆様方の、町づくりに対する日頃からの情熱が、更に大きな輪となり、礎となって、力強く自立し続ける確かな町政の推進へと導くものと確信いたしております。今後とも、福島町発展のために、ご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、なお一層のご活躍とご多幸、ご健勝を、心からご祈念申し上げまして、お祝いの言葉と致します。         令和4年11月7日                                                        福島町議会議長 溝  部  幸  基

北海道福島会(東京)創立20周年記念誌出稿    北海道福島町議会議長 溝部幸基                    「北海道福島会創立20周年」おめでとうございます。感謝と敬意の気持ちを込めて心からお祝いを申し上げます。                                                          20年の歩みを振返りますと、創立から今日に至る会員の皆様のふるさと「福島」への熱い思いと、数多くのご配慮、ご尽力により、多くの勇気と感動をいただき、今日に至りましたことに感慨深い思いをいたしております。                                                   平成13年2月10日、浦安市舞浜での設立総会、薮内町長と一緒に出席させていただき、議長として緊張しながら、福島の近況を話したことを思い出します。郷土の誇り千代の富士(九重親方)も当時大関であった千代大海(現九重親方)とともに出席いただき、会場の雰囲気も盛り上がりました。東京周辺から出席された多くの皆さんの各テーブルを回り時間いっぱい話をすることができましたし、数十年ぶりに再会した同期生の変容に互いに驚愕、昔話に花が咲き、時の経つのも忘れ、楽しく過ごしたことも思い出します。                                                         第2回以降、会場も池之端文化センター、帝国ホテル、東京ドーム、品川プリンス等々と変わり、最近はアルカディア市ヶ谷に定着、議員全員でも何度か出席させて頂き、少しずつ参加者が減少していくのが気になっておりましたが、いつもふるさとの思い出話が続き、ふるさと産品の抽選会に一喜一憂し、歌や踊りで会場いっぱいに笑顔があふれ、楽しい時間を過ごすことができました。                         北海道産直フェアについても、役員・女性会員を中心に大変な協力をいただき、地元担当者を叱咤激励、大きな成果を上げていただいておりますことに感謝申し上げます。                             福島・吉岡の昭和の合併から幾多の変遷を経た福島の現状は、隔世の感があります。世紀の大事業「青函トンネル工事」の影響をまともに受け、時代の流れに翻弄され、ポストトンネルの適切な対策も叶わず、都市への一極集中が止まらず、過疎少子高齢化に歯止めがきかず、結果的に衰退が続く状況に如何ともしがたいむなしさを感じつつ、町政運営の一端を担う者としてその結果責任を痛感してもおります。                                                             ピーク一万三千九百人の人口が、四千人を割ったという現実、時代の変遷とともに大きく変化する住民ニーズは、道路網の整備、車社会、通信・流通手段の多様化等により、消費経済、医療福祉、教育文化、レジャー等々多くの面で町外への依存度が高くなっている実情、生活基盤の充実により住民サービスへの期待が大きく変化している状況を充分咀嚼し、益々厳しくなりますが、進むべき方向をしっかり見極めていかなければなりません。                                             「ふるさと福島」へ引続き、物心両面でご支援くださいますよう切にお願い申し上げ、鎌田会長を中心に「北海道福島会」の輪が大きく拡がりますことと、会員皆様のご健勝を心からご祈念申し上げます。

【夢再び「第2青函トンネル構想」実現へ】                                         青函トンネルの課題・①本来、新幹線が260㌔で走行する設計ですが、貨物列車とのすれ違い走行の安全性から時速140㌔に制限。                                                    ②北海道、本州のトラック海上輸送によるコスト高、時間の自由度制限、食糧生産等、産業への大きな制約が存在。                                                          ◎第2青函トンネル構想・経済界等による三つの案が提示されているが、より現実性があり、民間ベースでの可能性に挑戦を試みようとする、北海道産学界の「多用途トンネル構想」では、現行トンネルを新幹線専用、第2トンネルを貨物列車・有人走行を想定した車道・送電線・天然ガスパイプラインとし、距離が最短で、各種データの利用が可能となる、現行トンネルと平行に整備する計画です。                      北海道側工事基地として貢献した福島町としても昨年2月に「第2青函トンネル構想を実現する会」を設立、夢の実現へオール北海道での取組を目指して活動を開始しました。

                                               【みぞべ幸基の選挙通信:20190812】 ◎みぞべ幸基の選挙公約クリックしてください  選挙戦も中盤となりました。各地域で立候補の挨拶を行っております。4年間の御礼から始まり、①町長選・町議選の同日選挙・平日投票の効果、②福島町の人口動態・人口問題研究所(厚生労働省)の人口推計、福島町の人口ビジョンと対策、③福島町の決算状況(基金状況)、④第5次総合計画後期実施計画の課題、⑤議会改革の状況、⑥町民・議会・行政の協働、議会と行政の在り方等についてお話をさせていただいております。 *選挙通信に関するお問い合わせは ⇒ 47-2532 みぞべ幸基まで 【e-mail】 kouki.m@brown.plala.or.jp

「福島町議会基本条例」制定10年。検証 → 改正、新たな条例・要綱の制定(201904)          北海道自治研究(改革短信)出稿  北海道福島町議会議長 溝 部 幸 基                  福島町議会基本条例が制定されて10年が経過しました。「議員が主役」「住民の参画」「変化を恐れない」を議会改革の視点として「開かれた議会」を目指し、試行錯誤を繰り返しながら「気が付いたことから、できることから」を合言葉に一歩一歩進め、集大成として平成21年、議会基本条例をまとめました。
制定後も、改革が後退しないよう、慎重に検証、さらなる向上を意識し議会活動に取組み、議会基本条例諮問会議からの答申をいただきながら、
‣議会基本条例の検証・行動計画の実行
‣適正な議員定数・歳費、議会費の標準額提示
‣議会活動の検証・評価等を実践し、
新たな取組として、◦一般質問の追跡調査、◦総合計画条例制定、◦論点・争点を明確にする審議を規定、◦議会・委員会結果の執行部への手交等が実行されております。
「議会基本条例」制定10年間の検証と実績の反映を期し、新年度施行を目指して、関連規定を含め全体的に、より分かりやすく改正し、新たに2条例、7要綱を制定しました。
主な改正・制定内容(平成31年4月1日施行)
◎議会基本条例(改正)
・一般質問等答弁事項進捗状況調査 ・常任委員会所管調査報告書の執行者手交
・議案審議:提案者との意見交換、議員間討議  ・文書質問による関連資料の請求
・行政事務事業の評価、公表  ・議会事務局人事の町長との協議
◎会議条例(改正)
・議案審議の明確化:議案説明→質疑→意見交換→議員間討議→討論
・会議規則+委員会条例=会議条例としたことによる重複部分の省略(公聴会開催等の準用)
◎議会運営基準(改正)
・常任委員会会議録の作成
・議会運営委員会協議事項の追加:本会議の反省(審議、進行、一般質問の追跡調査、政治倫理基準の遵守、一問一答制の徹底)
◎議会参画奨励条例(制定←参画を奨励する規則)
・傍聴→参画:町民の自主的な参画を促し、積極的に参画者の意見を聴く機会を設ける(参画者席に発言の場を設置する)
・参画の手続を省略(参画者名簿の廃止)
◎政治倫理条例(制定←不当要求行為防止条例)
・町民の責務(議員に対する不正行使の禁止)
・審査の請求(選挙権を有する町民総数の五〇分の一、二人以上の議員) ・政治倫理基準
◎議員研修条例(改正)
・研修報告の義務化 ・研修報告書の公開
◎議会基本条例検討調書・行動計画要綱(制定)
・検討調書(現状、課題、改善策、方向性判断、諮問会議意見) ・行動計画(具体的項目、目
標期間、具体的取組、取組の結果)
◎議員間討議要綱(制定)
・自由討議の定義:本会議等における討議
・討議方法:質疑・意見交換の後、議長の確認により議員が討議の表明をし、論点争点を明確にして合意形成に努める。
・論点争点:基本条例に基づく政策形成過程資料を参考に現状把握・課題整理・解決対策等を念頭に論点争点を明確にする。
・留意点:特定の個人・政党等を非難・侮辱・宣伝する発言をしない。自らの意見を積極的に述べ、他の意見にも真摯に耳を傾ける。
◎行政評価事務事業評価要綱(改正)
・評価対象:政策等調書(総合計画事業振興管理表)を追加
・評価手順(議員→常任委→議運→手交・公表)
◎議会・議員活動評価要綱(制定)
・評価項目:議会(主要十項目)・議員(六項目)
・評価資料:議会の基礎的資料(議会白書掲載)
・評価の手交、公表(議会だより・HP)
◎議会広報広聴要綱(制定)
・議会だより:編集方針、基本掲載事項、発行
・議会HP:編集方針、掲載事項、
・町民と議員の懇談会(議会報告会):開催方針開催会場、議員・事務局班編成
・議会白書:編集方針、掲載事項の構成(議員名簿、開かれた議会づくり、評価基礎資料等)

詳細は、福島町議会HPをご覧ください。議会基本条例と関連条例等の相関図から検索できます。議会だより特集号も発行しております。     URL:www.gikai-fukushima-hokkaido.jp/

H300427:伊能忠敬翁記念公園竣工式典祝辞                                                                                          津軽を望む海峡の風景は少しずつ青さを増し、蝦夷地の山々にも桜の息吹が感じられる時節となりました。                                                                                                                                            伊能忠敬翁没後二百年の記念すべき年の今日、多くの皆様のご臨席をいただき、往時を偲ぶ忠敬翁の銅像を配し、記念公園竣工式典が挙行されますことを心からお祝い申し上げます。                                                                                   今、この地でこそ、二百有余年の時空を超えて、寛政12年5月19日、津軽の地から、遠く蝦夷地の山々を望み、心もとない和船上で胸を躍らせ、大きな期待と不安の中、蝦夷の大地に渾身の一歩を踏みしめた感動の光景に思いを馳せることができます。                                                                                                                     香取市佐原の忠敬翁記念館にある伊能図には、「吉岡四十一度三十分」、「江戸から二百十七里二十六丁」と、蝦夷地測量を目指した吉岡上陸の痕跡が記されておりました。                                                                                                  踏破距離三万五千キロ、歩数四千万歩。 17年間の長きにわたり、日本中を愚直に二歩一間の歩幅を守り、歩き続け、「大日本沿海輿地全図」を作り上げた功績は多大であり、近代日本の誕生・発展に大きな影響を与えてきました。
  想像を絶する波乱万丈の人生を歩んだ忠敬翁には、「夢追うのに、早い遅いはない。追うかどうかだ。」「人間は夢を持ち、前へ歩き続ける限り、余生はいらない。」「歩け、歩け。続ける事の大切さ。」等、現代にも通じる多くの遺訓があります。
  この機会にあらためて、忠敬翁の遺徳を振り返り、町づくりへ連動する好機となるよう歩みを進めなければとの思いを新たに致しております。
結びになりますが、
  町史研究会有志の努力により、史実が解き明かされ、忠敬翁と当町の係りが明確となり、記念銅像建立を願う篤志の思いが計画を実現させ、今日の日を迎えることができました。この間、ご教示をいただきました忠敬翁ゆかりの皆様に敬意の気持ちを込めて心から厚く御礼を申し上げます。
  この後、周辺環境整備、史実の紹介、幅広い事業と連動した有効活用等、まだ課題も多くあります、関係者の皆様には、引き続き、ご協力いただきますようお願い申し述べ、本日のご出席に心から深く感謝を申し上げお祝いの言葉と致します。                                                                 平成30年4月27日                                                      福 島 町 議 会議長 溝 部 幸 基